今日はどこまで走ろうか

日ごろはミュージシャンとして活動をしている落合みつを氏が、愛車W800に乗って日本を旅する道中で体験したことなど語る

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うまいそばと白濁の温泉を求めて、長野の奥へとW800と共に走る。深いトンネルをくぐり抜け、険しい峠をいくつも越えると、そこには秋の日本アルプスが大自然をそのままに、視界に入りきらないほど雄大な姿をたたずませていた。

長野といえばやはり“そば”。W800に乗ってご当地そばを探して走る

アルプホルンの演奏模様
乗鞍高原はスイス・アルプスのグリンデルワルトと姉妹都市でもあり、観光シーズンは週末にアルプホルンの演奏などのイベントを行なっている。写真は木霊するアルプホルンの演奏模様

信州長野といえば、そば切り発祥の地。戸隠そばや高遠そばなど、多様なそばが楽しめる地域だ。東京から中央道を抜けて松本インターを降りる。松本は古風な雰囲気が残る城下町。細い路地をゆるりと抜け、小川沿いに女鳥羽そばを見つけた。まずは店自慢の三重(みかさね)そばをいただく。香り豊かなそばを三種類に分けてあり、海苔のせ、山芋のせ、抹茶のせをそれぞれ甘めのそばツユでツルリといただく。最後にトロトロのそば湯でしめて大満足。ふくれた腹をタンクに乗せ、城下の町並みを後にした。

松本市街から国道158号を走り、山奥へ入るとなかなか険しい峠道だ。いくつも抜けるトンネルは対向車とすれ違うのもギリギリなほど、狭くて古いものが多い。少し緊張気味にトンネルを抜けると、そのまま違う時代へとタイムスリップするような錯覚を覚えた。まるで時が止まったような山間の景色に、懐かしい匂いを感じる。さらに林道を進めば、乗鞍高原へとつながってゆく。

乗鞍観光センターでは催しものが行なわれ、観光客でにぎわっていた。そこからさらに10kmほど進めば白濁の湯、白骨温泉にたどり着く。江戸時代から続く老舗、煤香庵の野天風呂で身体を洗い流し、秋空の山深い自然にいやされた。山は陽が暮れるのが早いので少し急ぎ目で出発し、来た道を戻った。

小腹が空いたところで気になっていた店、ちゅうじ食堂に立ち寄る。ねらいは奈川の投汁そばだ。幻といわれた奈川の在来種そば粉を使い、投じ籠に入れた小分けのそばを鴨やきのこで出汁を取った山菜の鍋で湯掻いてすする。十割そばだからというだけではない。奈川のそば粉はコシ、風味、甘みのどれもしっかりしていてそばのうま味をふんだんに味わえた。受け継がれてきた秘境の味が生きている。なんとぜいたくなことか。ゆっくり愛車と山と空を眺め、お腹も心も満たされた小旅行だった。

これを食っとけ「とうじそば」

奈川の峠にあるちゅうじ食堂奈川の峠にあるちゅうじ食堂は、今年86歳になる女将が現役でソバを出してくれる。全国のそば職人が認める奈川ソバ。ソバ好きならば一度は食べてほしいソバだ。予約不要で民宿もやっているので、ライダーにとってもありがたい。

落合 みつを

シンガーソングライター。新潟県出身。04年メジャーデビュー。世界初の分解ギターをヤイリギターと製作する。現在、愛車W800との旅をウェブ TVで世界配信中。全国コミュニティFM7局放送中『今日はどこまで歩こうか?』詳しくは公式HPインフォメーションにて
http://information.mitsuwo.com
Web TV『落合みつをの今日はどこまで走ろうか?』
http://www.mitsuwo.com/




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