今日はどこまで走ろうか

日ごろはミュージシャンとして活動をしている落合みつを氏が、愛車W800に乗って日本を旅する道中に体験したことなどを語る連載企画

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ヨシムラ

小倉発祥の今見直される健康食“ぬか炊き”とは?

下関から関門トンネルを抜けて、北九州エリアを探索してみた。先に訪れたのは、明治日本の産業革命遺産になった鉄鋼の街、八幡地区。遠くからでも目に飛び込んでくる鉄工所のシンボルが鉄塔だ。いわゆる鉄鍋餃子とは製鉄が生活の身近にあったことで生まれた北九州発祥の料理で、今日では九州各地で食べられるようになっている。手作り餃子を小ぶりで分厚い鉄鍋に入れて目の前で大胆に焼き上げる。香ばしい匂いが立ち昇るのを眺めながら生唾を飲んだ。まわりの人が2人前以上をオーダーしていたのが印象的だった。

移動の途中で日帰り温泉を探すと、コロナの湯を発見。名前がコロナだが、なんの問題もないので温泉でひと休みした。英気を養い小倉城へ。場内では小倉の歴史を展示していて、築城から宮本武蔵、戊辰戦争の事柄まで2時間あっても足りないほどだ。また小笠原流礼法といえば、現代の日本の礼法の基礎となっている教えだという。小倉城敷地内に小倉城庭園があり、礼法『有職故実(ゆうそくこじつ)』の成り立ちについてわかりやすく述べているので、ぜひ立ち寄ってほしい。

翌日、音楽関係のM女史に紹介してもらい、北九州で1番の“ぬか炊き”が食べれる店、味処 矢野を訪ねた。ぬか炊きとは、ぬかみそを使ってイワシやサバといった青魚を炊いた料理のこと。歴代藩主が好んで食べていた料理を庶民にも推奨したことで広がり、小倉を代表する郷土料理となった。毎日手を掛けてやらないとすぐにダメになるほど繊細なぬか床。小倉では嫁入り道具とされ、親から子、子から孫へと受け継がれてきた。50年モノは当たり前で、中には100年を越すぬか床もある。矢野の女将が受け継ぎ、育て続けるぬかで炊いた品々は繊細で柔らかな旨味にあふれている。そのうえ、学会が認めた現代の健康食でもあるのだ。ぬかで炊いた汁は一滴残らずオン・ザ・ライス。残さず平らげた。その場でさばくヒラメ定食も美味い。夜に再度来訪、気さくで人情味あふれる北九州の人々。女将やM女史、ギタリストT氏などを交えて北九州の魅力について大いに語らった楽しい旅になった。

コレを食っとけ

味処 矢野

味処 矢野ぬか炊き定食は全3種類。サバ定食:700円、イワシ定食:900円、手羽元定食:700円。ヒラメの海鮮丼(1,100円)は店の水槽から生きたヒラメをその場で調理。ランチは11時から15時(土曜は14時)小倉に行くなら必ず食すべき一品だ。

落合 みつを

シンガーソングライター。新潟県出身。2004年メジャーデビュー。世界初の分解ギターをヤイリギターと製作する。現在、愛車W800との旅をウェブ TVで世界配信中。全国コミュニティFM7局放送中『今日はどこまで歩こうか?』詳しくは公式HPインフォメーションにて
http://information.mitsuwo.com
Web TV『落合みつをの今日はどこまで走ろうか?』
http://www.mitsuwo.com/




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