今日はどこまで走ろうか

日ごろはミュージシャンとして活動をしている落合みつを氏が、愛車W800に乗って日本を旅する道中で体験したことなど語る

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春の陽射しを受けながら、まだ冷たい風とともに走る。晴天に恵まれた肥後熊本、九州のへそと呼ばれる熊本が地震からの復興を遂げようとする姿を見届けに阿蘇へ向かった。

外輪山に囲まれる阿蘇は水の宝庫だ

FM熊本でのラジオ生出演を終えた後、筆者は全国ツアー『集え!アテルイの里へ。』の阿蘇公演を行なうために市内を出た。春のにおいが漂う晴天の熊本は、走るには本当に気持ちがいい。阿蘇までの道を確認しながら進むと地震の傷跡が目に入る。あれから3年が経った。山肌はくずれた崖がまだ剥き出しでその姿をのぞかせるが、復興のシンボルのように新たに橋を建設している最中だった。

阿蘇の野焼きはお彼岸の時期に行なわれる。途中、野焼きによって封鎖中の道路情報をチェックしながらW800を停めた。見渡す外輪山の景色は絵画のようで、目にも心にもやさしい。阿蘇神社は肥後国一宮で、古くから伝説が語り継がれる場所だ。パワースポットとしても全国から参拝客が後を絶たない名所でもある。阿蘇神社の本殿は震災によって倒壊したが今は立て直し作業に入っていた。参拝を終え、水基めぐりをしてみた。商店街のいたるところに水基と呼ばれる水場がある。外輪山から流れて溜まった地下水が高低差によって圧力がかかり、湧水となって自噴しているのだ。飲んでみると柔らかく、うまい。

京都のような観光地のにぎわいは、ない。だが、そのぶん落ち着いた雰囲気がたまらなく心地いい。緩やかな空気を味わいながら歩くのは一興である。腹も空いたので赤牛にしようかと迷ったが、名店の話を耳にしたので郷土料理、だご汁を選んだ。国道沿い、見落としそうな看板を見つける。なごみ野は住宅のなかにひっそりと建っていた。昔話に出てきそうな店に入り、熱々のだご汁をいただく。出汁が効いててうまい。

冷えたので日帰り温泉に入ろうと思い、温泉施設が多い内牧に向かう。数あるなかから選んだのは日帰り温泉 入船。全国の方からの励ましを受けて元気に営業を再開しているという。地元の人が普段使いする庶民的な感じが大好物の筆者には、最高の温泉スポットだった。次はどの温泉に入るか思案しながら入船の湯を味わっていた。我ながら、気の早いことだ。

阿蘇神社の近くにある水車
阿蘇神社の近くにある水車。阿蘇神社の周りは湧水を水基(みずき)と呼び、自噴する水源があふれていて36箇所もあるのだ。バイクを停めてゆっくりと水基めぐりをしてみよう
入船
阿蘇、内牧はとにかく温泉が多いことに驚く。今回立ち寄ったのは入船で、入浴料は500円。泉質はさらりとしていて肌にやさしい。他に200円で入れる温泉もあるぞ
ASO MILK飲むヨーグルト
世界の大会で3つ星を取ったASO MILK飲むヨーグルトは阿部牧場が生み出す阿蘇らしい濃厚な味わい。復興を願いつつ、腰に手を当てて飲み干すと爽快
丹波屋
水基めぐりをしていたら軒先に水基があるお店、丹波屋を見つけた。声をかけて湧水を飲みつつ300円の御神水おみくじを引く。浸して浮き出た占いはいかに?
第一神陵の神杉
第一神陵の神杉は主祭神・健磐龍命(たけいわたつのみこと)が、江戸時代に雷霊と共に降りてきたといわれる神杉の幹根。震災でも揺るがなかった姿に迫力を感じる

コレを食っとけ

だご汁

だご汁住宅地の奥に隠れ家のようにたたずむ、だご汁の店・なごみ野は地元の人が密かに通う名店。田舎に来たと感じられる古民家の作りで、オススメは高菜めしとだご汁のセットで900円。ホルモンの煮込みもぜひ食べてみてほしい一品だ

落合 みつを

シンガーソングライター。新潟県出身。04年メジャーデビュー。世界初の分解ギターをヤイリギターと製作する。現在、愛車W800との旅をウェブ TVで世界配信中。全国コミュニティFM7局放送中『今日はどこまで歩こうか?』詳しくは公式HPインフォメーションにて
http://information.mitsuwo.com
Web TV『落合みつをの今日はどこまで走ろうか?』
http://www.mitsuwo.com/




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