今日はどこまで走ろうか

日ごろはミュージシャンとして活動をしている落合みつを氏が、愛車W800に乗って日本を旅する道中に体験したことなどを語る連載企画

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ヨシムラ

ジリジリと肌を刺す太陽の下、愛車W800で海岸線を走れば涼やかな風が心を癒す北の港町、小樽を再び訪れてみる。そこには新たな出会いと食の再発見が待っていた。

旅を楽しむ秘訣は開いた心を持つこと

今年も小樽の季節がやってきた。今回は全国ツアー『集え!アテルイの里へ。』と題したコンサートツアーの一環で再訪したのだが、今回の小樽滞在はこれまでのなかで最長となる8日間のスケジュールだったので、あちこち散策することができた。地元のコンサート開催者にすすめられて、できたばかりの宿泊施設Otaru Yadoで過ごす。いわゆるゲストハウスだ。場所は小樽のアーケードに隣接しているので立地条件は非常にいい。館内もキレイでオープンスペースは居心地よく、ゲストハウスのイメージを一新してくれた。

さて、筆者の旅は歌の旅。今回の小樽で地元の協力を得たので、流しライブを行なった。最後の店で運命的な出会いをする。フリースタイルカヤックというスポーツをご存知だろうか? 激流のなかにカヤックで挑み、技を見せる競技だ。このスポーツで、今年の世界選手権で優勝した高久 瞳さんが偶然ライブの店に居合わせたのである。ライブ後にお話をする機会を得て、「アウトドアをしながらキャンピングカーで世界の大会をめぐるので、落合さんの歌に共感しました」と筆者の歌に賛辞をくれた。小樽という町が持つ魅力を感じずにはいれない瞬間だった。この後、高久さんはフリースタイルカヤック世界選手権で日本人初の金メダルという快挙を遂げる。筆者の歌でチカラをもらったと連絡を受けたが、彼女のカヤックへの愛と応援者の想いが実ったのだ。これからもフリースタイルカヤックに挑む彼女の姿を応援したいと思った。

フリースタイルカヤックのメダリスト高久 瞳さん

ライブで出会ったフリースタイルカヤックのメダリスト高久 瞳さん(右から2人目)。終始笑顔で魅力のあふれる彼女から金メダルを筆者の首にかけて一緒に写真を撮ってくれた

いつも頭をよぎることだが旅は出会いにこそ魅力がある。いい出会いがあれば訪れた町も好きになる。人生は多くのクロスポイントを用意してくれている。ただ、そこに向かうには、開いた心が必要不可欠だ。旅をするときに用意するのは簡素な荷物と、きっとこの心構えなのではないだろうか。一人で自由気ままに走ることはバイク乗りにとって最高の時間だ。だからこそ、訪れた町では心を開いて出会いを楽しむべきなのだ。流しライブを企画してくれた小樽という町の風土と、そこに住む方々に愛を感じた小樽の旅になった。

コレを食っとけ

シャコ天丼

シャコ天丼食堂すずなりの大ぶりなシャコ天丼。まさに小樽の味。しっかりと味は付いているが足りない人のために追いダレも付いてくる。シャコ天そばやシャコの刺身もいい。ラーメンも多種類が並ぶ。目移りするので何度も通える

落合 みつを

シンガーソングライター。新潟県出身。2004年メジャーデビュー。世界初の分解ギターをヤイリギターと製作する。現在、愛車W800との旅をウェブ TVで世界配信中。全国コミュニティFM7局放送中『今日はどこまで歩こうか?』詳しくは公式HPインフォメーションにて
http://information.mitsuwo.com
Web TV『落合みつをの今日はどこまで走ろうか?』
http://www.mitsuwo.com/




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