今日はどこまで走ろうか?

日ごろはミュージシャンとして活動をしている落合みつを氏が、愛車W800に乗って日本を旅する道中で体験したことなど語る

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カワサキバイクマガジンvol.116掲載記事(2015年10月1日発売)

日本海に面した道路を走り、鳥海山を右に見ながら北へ向かい秋田県に入った。ひょっこり出っ張った岬には独特の文化と、おもしろい“鬼”がいた。逸話が聞こえる異文化へ足を踏み入れた。

男鹿半島に伝わるなまはげ伝説の秘密

なまはげ像
男鹿半島南側の門前地区パーキングにそびえ立つなまはげ像。石段を99段積んで朝を迎えたというなまはげ伝説にちなんで、高さを9.99mに合わせたらしい

日本海に沿った国道7号をW800で走り、男鹿半島に向かう。男鹿半島の道はもはや峠だ。美しい日本海の景色が眼前に広がるものだからつい目を奪われてしまうが、なにせ峠道なので注意が必要だ。門前地区と呼ばれるこの峠の途中で、どデカい、なまはげ像が出迎えてくれた。ここには説明看板があり、なまはげ伝説を紹介している。要約すると中国の武帝の家来が村里に降りて、娘に悪さをしたので村人が賭けで勝って山へと追い返したというお話で、この家来が鬼だというのだ。

なまはげ像を後にして、峠道を北へ進み半島最北端の入道崎から海の向こうのアジア大陸を眺める。といってもアジア大陸は見えるはずもなく、山中へW800を走らせた。そして男鹿真山に到着。ここにある真山神社は、なまはげの特異神事を行なっている神社だ。立ち寄ると、神社の入り口にいた巫女さんはさすがの秋田美人だ。色白で顔の作りからはどこか異国人の雰囲気を漂わせていた。

なまはげが持つ道具として、包丁、桶を思い浮かべるが、その道具は村によって違う。なにも持たないなまはげがいたり、2匹の場合と3匹の場合があったりする。かならず共通しているのは、大晦日の夜に村に降りてきて悪い子を探すことらしい。

前述したように、なまはげ伝説に中国の武帝が出てくるあたり、察するに東北では日本海を渡って中国と直接貿易をしていたのではないだろうか? 男鹿半島は日本海を挟んでアジア大陸が目と鼻の先にあるため、中国やロシアなどさまざまな国の船が行き来していたといわれている。そういった国の船が流れ着き、住みついた者もいたのではないだろうか? その時現れた“異国の者=異形のモノ”、それが赤ら顔のなまはげへと変化していったとも考えられる。そんなことを考えていると、なんだか伝説が目の前に飛び出して現実味を帯びてきた。ワクワクする気持ちが止まない秋田の旅は、なまはげ伝説とともに一層おもしろくなってきた。一度と言わず、何度も行きたい秋田は食べ物も酒もうまい。その話はまたの楽しみに。

ご当地焼そば

秋田県はうまいものがぎっしり。バイク乗りにはリーズナブルな横手焼きそばがオススメ。横手焼そばにはトロトロの目玉焼きが乗ったホルモン焼きそばとバラ焼きそばがある。B-1グランプリ優勝はホルモン焼きそばだが、焼いたバラ肉が乗ったバラ焼きそばもオススメだ

落合 みつを

シンガーソングライター。新潟県出身。04年メジャーデビュー。世界初の分解ギターをヤイリギターと製作する。現在、愛車W800との旅をウェブ TVで世界配信中。全国コミュニティFM7局放送中『今日はどこまで歩こうか?』詳しくは公式HPインフォメーションにて
http://information.mitsuwo.com
Web TV『落合みつをの今日はどこまで走ろうか?』
http://www.mitsuwo.com/




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