カワサキテクノロジー

カワサキ車が採用するさまざまなテクノロジーを解説・インプレッション。

2020 Ninja H2 SX SE+ ブレンボ製Stylemaキャリパー

ページを共有

ヨシムラ

2017年のEICMA(ミラノモーターサイクルショー)で発表されたブレンボ製の高性能ブレーキキャリパーがStylema(スタイルマ)。最高峰のスポーツモデルに向けた軽量・コンパクトな対向4ポットキャリパーである。その内容とフィーリングを解説する。

高機動性を支える至高のタッチとコントロール性

MotoGPでも使われるブレンボが、量産車向けに開発した最高レベルのキャリパーがStylema(スタイルマ)だ。ボディ剛性はそのままに、従来のキャリパーよりも小型軽量化。レバーをにぎった時のレスポンス向上や冷却性の確保など、あらゆる面で最高峰のキャリパーにふさわしい仕上がりだ。

はたしてそのフィーリングはいかに。ご存知のとおりブレーキはマスターシリンダーやパッド、ディスクローターなど多くのパーツによって構成されている。そのためキャリパーだけで判断できないが、ニンジャH2 SX SE+のブレーキシステムが絶品であることは間違いない事実だ。理由の一つは制動力が強力でありながら扱いやすいということ。ブレーキレバーを必要以上に強くにぎらなくても車重があるリッターバイクを安全に減速し、スムーズに止めることができるのだ。そのため精神的な余裕も持つことができる。

またコントロールの幅が一般的なバイクよりはるかに広いこともメリット。指にジワッと力を入れると瞬時に反応し、パッドとローターが触れる感触が伝わってくるよう。それによってコーナー進入時の車体姿勢や速度の微調整などが容易になる。ブレーキは確実に止まるだけではなく、積極的に走る時にも活用できることがスタイルマを装備したブレーキシステムから感じられる。

2019 Ninja H2 CARBON ブレンボ製Stylemaキャリパー

カワサキとしてStylemaキャリパーを初採用したのは、2019年モデルのNinja H2 CARBON。Stylemaキャリパーは、従来のM50キャリパーと比較して軽量・コンパクトになり、よりダイレクトなレスポンスを実現している。またピストン周辺のスペースを拡大したり、ブレーキパッド周辺の空気流量を増す設計とすることで、冷却効率もアップさせている

試乗モデル/2020 Ninja H2 SX SE+
2020 Ninja H2 SX SE+

スーパーチャージドエンジンに先進の電子制御システムを数多く搭載したニンジャH2 SX SE+でテストライド。スポーツツアラーというカテゴリーが示すとおり、高い運動性と快適に長距離を走り切る居住性を高次元で融合しているモデルだ

問い合わせカワサキモータースジャパンお客様相談室
電話番号0120-400819 ※月〜金曜 9:00〜12:00、13:00〜17:00(祝日、当社休日を除く)
URLhttps://www.kawasaki-motors.com/mc/
横田 和彦

1968年6月生まれ。16歳で原付免許を取得。その後中型、限定解除へと進み50ccからリッターバイクまで数多く乗り継ぐ。現在もプライベートで街乗りやツーリングのほか、サーキット走行、草レース参戦を楽しんでいる。




人気記事




カワサキイチバン