テクノロジー解説

カワサキが採用するさまざまなテクノロジーを解説。

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ヨシムラ

近年のカワサキ車に多く採用されているアシスト&スリッパークラッチは、レースシーンからのフィードバックテクノロジーだ。軽くスムーズな操作性があり、過度のエンジンブレーキが発生した際にはクラッチの圧着力を減少させ、バックトルクを逃がしてリヤタイヤのホッピングやスリップを抑止する機構である。仕組みとしては、クラッチ機構に設けられたアシストカムによるセルフサーボ効果、スリッパーカムによる作用の両立が新しい。

近年のカワサキ車の定番装置、アシスト&スリッパークラッチとは?
アシストカムによるセルフサーボ効果を得られることから、同サイズの従来型クラッチ機構と比較して少ないスプリング本数(6本→3本)でOK! よって、レバー操作は驚くほど軽くなる
アシスト&スリッパークラッチ
“バックトルクを逃がす機構=スリッパー機構”とセルフサーボ機構を、クラッチセンターとプレッシャープレートの勘合部に組み込みながらも、軽量コンパクトにまとめ上げられている
アシスト&スリッパークラッチ
過大なエンジンブレーキが発生した際は、プレッシャーカムがせり上がることでバックトルクを減少し、正回転トルクの上昇に合わせてアシストカムが食い込むように圧着力を高める

80年代のスリッパークラッチ

近年こそ認知度の高まったスリッパークラッチだが、その仕組みや考え方としてはすでに存在していた機構で、カワサキでは80年代より必要に応じて採用していた。採用モデルは大まかに2種類、一つはシャフトドライブ機構とワイドタイヤを装備するエリミネーターやバルカンシリーズなど、もう一つは1989年式ZXR750に端を発するスーパースポーツモデルとなる。ねらいどころは今日のスリッパークラッチと同様、リヤタイヤのホッピングの抑制である。

バックトルクリミッター
クラッチハウジングとプレッシャープレートにカムを設け、過度なエンジンブレーキが発生した時はプレッシャープレートがせり上がることでバックトルクを減少

1989 ZXR750

1989 ZXR750
ストレートエンドからコーナリングアプローチにかけてのリヤタイヤのホッピングを抑え、確実かつ安定的な減速力を得るためにスリッパー機構タイプのバックトルクリミッターを採用



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