THE MINORITY

伝説の名車だけがカワサキではない。あふれる個性を持つカワサキのマイノリティ(少数派)たちを紹介

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カワサキバイクマガジンvol.041掲載記事(2003年4月1日発売)

1983 GPz250

OHC2気筒の「GPz」

4気筒に比べると目立たない存在だが、カワサキの「並列2気筒エンジン」には脈々とした歴史がある。Z1、Z2で世界に衝撃を与えたカワサキは、その4気筒エンジンをさまざまな形で派生させていく。その派生型の直4エンジンで数々の名車を生み出していく裏では、あえてパラレルツインの「Z750T」や「Z400」をリリースしたのである。このツインエンジンの特徴は、どの回転からもフラットに発生するトルクや軽快感にあふれるハンドリング。直4にはない扱いやすさで、アメリカ市場では支持されたエンジンだった。そして時代はZからGPzへと移行していく。空冷エンジンの性能がまさに極まったこのころ、やはりカワサキはあえて2気筒モデルを生み出したのである。それがGPz250だった。

エンジンは79年リリースのZ250FTから受け継いだ。ボア&ストロークを継承しながらも、燃焼効率の向上を図り全面的に見直されている。バルブの挟み角やシリンダーヘッドの形状を変更し、また出力向上に合わせて冷却フィンも拡大された。車体も全面的な新設計で、リヤにはボトムリンク式ユニトラック・サスを装備。そして駆動方式にベルトドライブを採用していたことも斬新な要素だった。

DOHCや4気筒が主流となったこの時代に、あえてOHC2気筒エンジンで勝負したあたりに「見てくれだけのハイメカニズムなら意味がない」というコダワリが感じられ、しかも車名に「GPz」の名を冠したことで「単なるシティ・コミューターではない」という闘争本能も感じられるモデルなのである。

現代においても、並列ツインのZZR250がいまだにラインナップに残っているあたりから、カワサキが250ccにどういったコンセプトを持っているかがうかがえる。決して安易なハイメカニズムにとらわれない、質実剛健なバイクという印象なのだ。

[ベルトドライブ]このバイクの最大の特徴が、リヤタイヤをベルト駆動しているという点。ハーレーダビッドソンが採用していることでも有名で、チェーンに比べると伸びも少なくほぼメンテンンスフリーなのが特徴だ
[Z250FT]GPz250の前身、Z250FTはZ1000MkⅡなどと共通のイメージを持った、いわゆる「角Z」の末っ子モデル。カワサキでは初の4スト250ccマシンで、当時の4スト250ccでは最高の出力を誇った
[空冷最強の称号]Z1を原点とする空冷4気筒エンジンの歴史は、GPz1100において極まる。すでに時代は水冷化していたが、あえてカワサキが送り出した空冷最強マシン、それが「GPz」だ

GPz250 SPEC

●全長×全幅×全高:2,060×745×1,195(mm) ●軸間距離:1,365mm ●車両重量:146kg ●エンジン形式:空冷4ストロークOHC並列2気筒 ●排気量:248cc ●ボア×ストローク:55×52.4(mm) ●最高出力:33ps/10,500rpm ●最大トルク:2.3kg-m/9,500rpm ●発売当時価格:37万円







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