ヨシムラ
毛呂さんは26歳の時からレンタルガレージを借りていたが、なんとそのガレージが6年前に放火にあってしまう。その失意から1年後、新たに倉庫兼ガレージを借りてガレージライフを再スタートさせた。
※文中の内容は雑誌掲載当時のものとなります
解体業の利点を活かし建設資材でレイアウト
かつて毛呂義一さんが借りていたレンタルガレージには、仲間のバイクを含め15台のバイクが保管されていた。しかし、ガレージが放火の被害に遭い、それらのバイク15台が消失してしまう。その現場一体の解体作業を請け負っていた毛呂さんは、何とか失意から立ち直ろうと気持ちを入れ替える努力をしたものの、「焼け跡の中からハンドルバーなどを拾い上げるたびに、ツラいものがあった」という。それでもバイクライフをあきらめることができず、「何かしらしなくては…」と奮起。カスタムショップのホワイトハウスにて、フルカスタムされたGPZ900Rを購入すると、現在の場所に倉庫兼ガレージを借りて新たなバイクライフをスタートさせたのだった。
そのガレージは間口4.15m、奥行6.2mのスペースで、ガレージ内をレイアウトする際、毛呂さんは解体業という職業柄、普段携わっている材料の単管パイプを使って物置用のロフト製作用の骨組みをすることにした。ロフトへ上がる階段も建築現場で使っているパイプ階段を使用。床板や棚用にもアルミの足場板を使うことにし、わずか1日作業でロフトを完成させる。材料費に関しては次のように語る。
「まともに購入すれば10万円はかかりますが、単管パイプから足場板まで、すべて仲間内から無料でゆずり受けたので、材料費はかかっていません」
しばらくしてガレージに物入れ用の真っ赤なツールチェストを導入した。このツールチェストはガレージの解体作業場から無料でゆずり受けたモノ。それを配置したことで、単管パイプと足場板に囲まれていた殺伐としたガレージ内に、華やかさが取り込まれた。
愛車のGPZ900Rは、セキュリティ的にも安全なロフトの下の一番奥に保管することになった。しかし、昨年の大雨の際に大事件が巻き起こる。何とガレージが大雨のために浸水し始めたのだ。
雨水がガレージ内に浸水し始めた時、急いでバイクを自宅まで避難させ、その他床に置いていた荷物をトランポに積んで数回運び出した。何と水かさは大人のヒザのところまで達したそうだ。
その水没事件をキッカケに床にモノを置かないように、再度単管パイプを使って床から60㎝ほど上に棚が設けられた。
応急処置によって目下のところ愛車は水没から免れているが、近い将来、別の場所にガレージを移したいと考えている。「最初に利用していたレンタルガレージは、『所さんの世田谷ベース』のように、ガレージ内にTVや、ソファを置いたりして仲間とくつろげるようにレイアウトしていたので、またそんなガレージを作ってみたい」と、目下新しい候補地を探索中だ。
土門六平
フリーランスライター&エディター