MY FAVORITE GARAGE

カワサキ乗りのこだわりのガレージを紹介。

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ヨシムラ

物心が付いた14歳の時からバイクにあこがれ、16歳で二輪免許を取得。以来今日までバイクを唯一の趣味としてきた中郡さん。15年前、新築するお店の中にバイクを同居させることで、ガレージライフもスタートさせた。

※文中の内容は雑誌掲載当時のものとなります

バイク仲間達が協力しショップの看板を作成

茨城県の国道6号線から、一本海岸寄りに入った道路脇に、南欧の避暑地を彷彿させるようなオシャレな美容室、PANDORA(パンドラ=ギリシャ神話に登場する女性で、神々によって作られた人類の災いとして地上に送り込まれた、人類最初の女性とされている)がある。今回紹介する中郡さんの美容室兼ガレージの存在場所だ。

建屋周辺は住宅が隣接することなく十分なスペースもあり、風光明媚なところにお住まいだ。ちなみにパンドラが新築されたのは今から15年ほど前。当時はすでにZ750FXを所有していたこともあり、美容室を建てる際には、最初からバイクを店内に入れるつもりで設計していた。取材を進めていくうちに、バイクを収納させるための室内レイアウトなどに、中郡さんのバイクに対する溺愛ぶりと、こだわりの部分が垣間見えてきた。その一つがエントランスに設置された観音開きのドアだ。

「1枚ドアの場合、バイクを真っ直ぐに出し入れるとしたら問題はありませんが、ハンドルを切り、バイクの方向を変えたりしながら出し入れすることになると、やっかいです。したがってドアを観音開きにして入り口の幅を広くしました」

仕事柄、中郡さんが気をつけているのが臭いの問題だ。ツーリングなどから帰ってきた後、キャブレターに残ったガソリンの臭いや、焼けたエンジンオイルの臭いがどうしても残ってしまうため、対策として2個の換気扇を設置しているほか、室内の壁の材料に、臭いを吸収する効果があるとされている漆喰を使用している。結果、換気扇を一晩中回しておけば、翌朝には完全に臭いがなくなっているそうだ。

フロアの材料にも気を配っている。バイクのエンジンオイルや、パーマで使用する薬剤なども多く使用するため、床が汚れてもシミができないように拭き取りやすい南欧風テイストのテラコッタタイル柄のクロスを採用している。中郡さんいわく、「タイルを床に敷き詰めることも考えましたが、バイクのメンテナンス中に工具を落としたりしてタイルを傷つけたときのことを考え、クロスにしました」とのこと。

美容室を一人で切り盛りしている中郡さんにとってバイクの存在は、「仕事をしながらも、バイクがつねに見える位置にあるということは、『仕事をがんばろう』という気持ちにさせてくれます」そうで、何よりもの活力源となっている。

土門六平

フリーランスライター&エディター




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