ヨシムラ
バイクの部品を利用した模型は数あれど、約50年前にカワサキの社員が製作しためずらしいロボット風人形を紹介しよう。70年代モデルの部品を使用して、かわいらしい模型が完成した。
顔と胴にはエンジン系、手足には足回り系を使用
なんとも愛くるしい表情を見せているこの模型は、カワサキ車に採用されている純正部品を使用して製作されている。製作した人物は、アメリカにあるカワサキの販売会社、KMCの元社員だ。76年発売の空冷Z400の製作プロモーション用の写真を製作していた際、Z400のシリンダーヘッドが、人間の笑顔に似ていることからロボット風人形の製作を思いつき、その当時に製作したという。製作期間は4ヵ月を有している。
製作するにあたり、なるべく人間らしく仕上げようと工夫を凝らしていて、とくに目の表現など、製作のキッカケになった顔に関してはこだわりが強い。顔と胴体は主にエンジン部品を使用していて、手や足はスイングアームやフロントフォークなど足まわり部品を使用している。また、必要に応じて加工もほどこす。
製作されたのが70年代ということで、使用されている部品は70年代のモデルに装備されていたモノばかり。Z400やKL250、175TRなどの部品が使用されている。
バイクの部品を使った模型というのは数多いが、カワサキの社員が作った模型で、しかも年代モノということで、貴重な逸品といえる。
製作者プロフィール
チェスター・ハズペッス氏
Kawasaki Motors.Corp.U.S.A(KMC)にて全米の販売店に対する技術指導やアクセサリー開発にたずさわる。現在は退職。右側の人物はこのロボット風人形を紹介していただいた野田浩志氏で、過去にKMCや川崎重工業(USA)の代表取締役社長を務める。