カワサキ特派員

巷にあふれるカワサキネタを特派員がレポート

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カワサキバイクマガジンvol.128掲載記事(2017年10月1日発売)

ちまたでは、映画のロケ地やアニメの舞台になった場所を聖地として、そういった場所に足を運ぶことを聖地巡礼と言うそうな。このロジックでいくとカワサキの聖地として真っ先に挙げられるのは明石工場だけれど、東京にも忘れてはならない場所がある。

その移り変わりの激しさに、時代の進むスピードが上がっていることを感じずにはいられない

ご存知の方も多いと思うが、川崎重工(当時は川崎航空機工業だった)のバイク部門が成立する過程において、重要なポジションにあったのが目黒製作所だ。日本において、社名に創始者の苗字が使われることや創業地の地名が使われることは往々にしてあることで、川崎重工は前者に当てはまる。

ちなみにカワサキが世に誇る名車W(平成に復活したWではなく、60年代中盤から70年代中盤かけて生産されていた古い方)のベースとなったメグロ販売当時における目黒製作所の住所は、東京都品川区大崎本町3-575と記されている。東京都内の住所に相当詳しい方なら、“大崎本町?”となるんだけれど、現在大崎本町という町名は存在しない。というのは、60年代後半に行なわれた住居表示によって、西五反田へと再編されているためだ。

さて、目黒製作所が社屋を置いていたこの地にカワサキゆかりのものとして最後まで残っていたのが、西五反田の社宅である。残念ながら現在はこちらも姿を消してしまったけれど、JR目黒駅まで徒歩7分程度(坂があるので大変!)、JR五反田駅までは徒歩15分くらい、東急目黒線の不動前駅から徒歩5分ほどの場所にあった(足を使って調べてみたけれど、番地自体も見当たらなかった)。目黒製作所の跡地に、カワサキの社宅があったことはなんとも感慨深いことではなかろうか。

カワサキ発見!スポット

東京都品川区西五反田地区。生活している人たちのいる場所なので、訪れる際にはそういった方たちの邪魔をすることなく、できれば歩いて散策するのがベストだろう

実際に社宅で生活していた方の証言

社宅があった当時、その駐車場で撮られた1枚。後ろに映る建物が社宅だ

社宅は11階建てで、1階にはGOODYEARと、ネジを扱う会社がテナントとして入っていたそう。2階は出張者などが宿泊できる部屋と食堂があり、社宅の自治会なども食堂で開催されていたんだとか。3階からが住居で、各フロアーに6戸、全部で54戸が入っていた。部屋の位置にもよるけれど、最上階のベランダからは富士山がよく見え、夜景を楽しむことができたそうだ。目黒川沿いだったので春には桜を楽しめたけれど、地盤的に少し低いかったので、集中豪雨のときなど川が氾濫したこともあり、ひどかったときには、1階の駐車場に駐車してあったバイクのマフラーに水が入ってしまうほどだったそう。その昔、目黒製作所時代にも、この洪水には悩まされていたらしい。







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