ヨシムラ
発売以来、高い人気を誇るリッターネイキッド・Z900RSにスポーティなビキニカウルを装着したZ900RSカフェ。ハンドルやシートが変わっていることで乗り味は見た目以上に大きく変化していた!
Z900RSとは異なるフィーリングに驚く
往年のカワサキ車らしさと最新の技術を融合して生まれたZ900RSは、古きよき時代を知るライダーから若いライダーまで、幅広い層に注目されている。登場してから約1年半が経過しているが、いまだに高速道路のサービスエリアなどで声をかけられることが多い。そんな注目度が高いネイキッドにビキニカウルが付いたZ900RSカフェが発売開始になったのは、スタンダードが発売開始になってから4ヶ月後だ。そのスピードにも驚いたが、それだけカワサキがZ900RSに力を入れている証拠でもある。
外から見える違いはビキニカウルや低めのハンドルを装着していることと、シート形状が変わった程度なので、カフェの乗り味はスタンダードと大差ないだろうと考えていた。ところが走り出してすぐにそれが大きな間違いであることを実感した。その結果、今回カフェで走った1,000kmは、以前にスタンダードのZ900RSで走ったときとはまったく異なるインプレッションになった。
なんといってもここがポイント
まだ寒さが残る早朝。セルボタンを押すとエンジンはすぐに目を覚ます。エンジンが暖まるまでの間アイドリングの回転数が上がるのだが、そのときの排気音がやや大きめなのが気になる。迫力はあるが早朝の住宅街に響き渡ってしまうのだ。なのですぐに移動しようとすると、ていねいにクラッチ操作をしないとギクシャクしてしまう。このあたりはセッティングで対応できないものだろうかと考えてしまった。
とはいえ気になったのはそのくらい。直列4気筒エンジンはスロットル操作に対して素直に吹け上がっていく特性なので、ライダーの思うままにコントロールすることができる。集合マフラーから吐き出される排気音はサウンドチューニングされた図太いもので、カワサキの大型バイクを走らせているという気持ちにさせてくれる。
ヘッドライト照射性
丸型のライトケースのなかが6つの部屋に別れていて、それぞれに高輝度LEDを装備。ロービーム時には4室が点き照射範囲は広く明るい。ハイビームにすると残りの2室が点灯しさらに強力に前方を照らしてくれる。視界は良好で、夜間でも不安を感じなかった
メーター視認性
2連のアナログ式スピード&タコメーターは径が大きく、直感的に数値を読み取りやすい。ギヤポジションや燃料計、距離計、時計など多くの情報が表示される中央の液晶画面も見やすいレイアウトになっている。夜間の表示もコントラストが明確で視認しやすい
荷かけフック
2本ショックの取り付け部分にあたる場所とテールカウルの後方、ウインカーのすぐ前に荷かけフックを装備。リヤシートに荷物を固定するのに都合がよいポイントだ。ただ後方のフックは折りたたみ式じゃないので荷物がないときは目立ってしまう
ハンドル切れ角
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横田 和彦
1968年6月生まれ。16歳で原付免許を取得。その後中型、限定解除へと進み50ccからリッターバイクまで数多く乗り継ぐ。現在もプライベートで街乗りやツーリングのほか、サーキット走行、草レース参戦を楽しんでいる。