2010年モデル 1400GTR(ZG1400C) インプレッション

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ヨシムラ

ビッグツアラーとして高い資質をほこっていた1400GTRが2010年型で大幅進化。さらにしなやかな乗り味になっただけではなく、快適性・安全性も明確にアップさせる具体的なリファインが敢行され、完成度は最高峰の域に達していた。

乗り始めていきなり高い親近感に脱帽!

2010年式1400GTRはさらに素直で乗りやすく快適なバイクへと進化していた。従来からの威風堂々としたスタイルを、よりち密に洗練させながらツーリング機能を向上させただけではなく、走り味が一段と楽しく上質になったのだ。今回の大幅なリファインによってライバルに対するアドバンテージはさらに加速度を増したと言い切れる。

1400GTRは装備重量300㎏を超えるモンスターだ。カーブに進入するときのバンキング時などで重さを実感するような乗り味が今までにはあった。そのために前後サスペンションのセッティングをきちんと合わせておくことが大前提で、そうしなければ低速域でステアの切れ込みが強く出るなどの症状が明白だった。あるいは、ためらうことなくハイペースでカーブに入って前後サスペンションに荷重をかける乗り方をライダーに要求したのだ。

だが、2010年式ではサスペンション設定もそのまま、乗り方も特別な工夫や勇気も必要がなく、軽快感をともなって狙ったラインを自然にトレースできるバイクへと進化しているのだ。

1400GTRはシャフトドライブ特有のクセをうまく消し去るテトラレバーというメカニズムを採用することで、もともとはフラットなライド感を実現していた。パワーのオン・オフのたびに車体後部が上下する挙動をこのメカニズムで解消しただけではなく、新型では前後サスペンションの初期荷重設定やダンピング設定、より緻密なエンジン特性と連係してバランスアップさせたと判断できる。

1400GTRはZZR1400のエンジンをベースとしている。ZZR1400は強烈にパワフルなのに、同時に全回転域でシルキーな吹き上がりを両立させている希有なエンジンを持っており、この魅力を継承しつつ1400GTRは専用メカニズムとして可変バルブタイミング機構を投入して一段とツーリング時の乗りやすさを確保している。

1400GTRはとりわけスロットルのオフからオンで起きるギクシャク感が少ないため、コーナー途中でのパワー制御がやりやすく、なめらかな走行が容易に実現できる。巨大で重い車体を快適に走らせるためには、この乗りやすさは大きな魅力だ。

2010年モデル 1400GTR(ZG1400C)

威風堂々として各ディテールは高い質感で支えられている1400GTR。パッと見た感じではサイドカウル形状の変更、スクリーンサイズの大型化、そしてミラーの位置変更がすぐに目につくが、むしろ目に見えない改善が大きい

問い合わせカワサキモータースジャパンお客様相談室
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柏 秀樹

自身が主催するライディングスクール、KRSを主な活動としつつ、雑誌やDVDなどのメディアで、ライディングテクニック講座や車両インプレッションを行なっている。KRSはオンロードからオフロードまで、週2〜3回のペースで開催されている。
https://kashiwars.com




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