2016 Z1000(ZR1000F) 試乗インプレッション

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ハードコアなカワサキイメージを実現させた、Z1000の初代が登場したのは2003年。以降、3〜4年毎に大きくモデルチャンジし、スパルタンさと寛容性を高次元化させてきた。今回インプレッションする4代目はその集大成とも思える見事さだ。

今のカワサキらしさを如実に物語るスーパーネイキッド

今回のネイキッド企画において、年代の古いバリオス、ZRX1100、Z1000の順に試乗。最後にこのZ1000に乗った時は、思わずヘルメットのなかで口からこぼれた言葉は「やっぱり、新しいバイクは最高や!」であった。…と言ってしまうと元も子もないが、とにかくZ1000は実によくできたバイクなのである。

思い出すと、私はこのカワサキバイクマガジンでこの4代目Z1000に過去2回試乗している。最初は、登場間もない2014年、雨の都内での初試乗だ。ひどい雨という悪条件下でも、快適で扱いやすい優等生ぶりが印象的であった。

2回目は、タイトで起伏に富んだカーブが続くワインディングでの試乗だ。この時の試乗でZ1000に対する印象は一変した。シャープでキビキビとしたスポーティさで、コーナーでの自由度が高く、また意のままにダッシュできる動力性能のおかげで、心底楽しめたのである。

1度目は扱いやすさに、2度目にはスポーティさに気が付いたZ1000。そして今回の3度目はサーキットでの試乗である。するとなんと、これまでにない一面が見えてきたではないか。サーキットという環境で、そのアグレッシブさに気が付くことになったのである。

2016 Z1000(ZR1000F)
この4代目Z1000は“凄み”をキーワードとするだけに、車体には凝縮感があり、緊張感のあるクラウチングスタイルを思わせる。マフラーにもマスが集中した機能美がある
2016 Z1000(ZR1000F) 前後
前後のフォルムにもアグレッシブさが感じられ、フロントマスクは獲物をねらう動物のようだ。左右出しの特徴的なマフラーが、Z1000をより個性的にしている

ハンドルバーは低めでワイドに開いており、今のスーパースポーツをファイター風にアレンジした感じ。そんなライディングポジションがマッチングするほど、走りもアグレッシブだ。

お断りしておくが、トガっているわけじゃない。エンジンもハンドリングもスムーズで過渡特性にすぐれるからこそ、アグレッシブな領域に攻め込む気にさせてくれるのだ。

エンジンは8,000〜10,000rpmのピーク域がエキサイティングでスーパースポーツ的でもあるが、その性能を活かせるように、ハンドリングやブレーキがサポートしてくれる。前後サスペンションは、攻め込めばしっかり踏んばりながらも、日常域での快適性を犠牲にしていない。

つまるところ、今回の3度目の試乗にして、初めてZ1000のカワサキらしい男気を思い知らされたといったところだ。でも、能ある鷹は爪を隠すと言わんばかりに、必要のないところではそのことをおくびにも出さないところが、今のカワサキ車の実力なのかもしれない。多くの人が楽しめるバイクでもあるのだ。

2016 Z1000(ZR1000F) エンジン
エンジンは3代目で新設計のモノを搭載し、この4代目では、バルブ作動角も最大リフト量も小さくする方向で、低中速性能を向上させている

主なスペック

車名 Z1000(2016年モデル)
型式 ZR1000F
全長×全幅×全高 2,045×790×1,055(mm)
軸間距離 1,435mm
シート高 815mm
車両重量 220kg
エンジン型式 水冷4ストローク DOHC 4バルブ 並列4気筒
排気量 1,043cm3
ボア×ストローク 77.0×56.0(mm)
最高出力 101kW(137ps)/9,800rpm
最大トルク 109N・m(11kgf・m)/7,300rpm
燃料タンク容量 17ℓ
タイヤサイズ (F)120/70-17・(R)190/50-17
価格 119万8,800円(税込・ブライト調べ)
問い合わせカワサキモータースジャパンお客様相談室
電話番号0120-400819 ※月〜金曜 9:00〜12:00、13:00〜17:00(祝日、当社休日を除く)
URLhttps://www.kawasaki-motors.com/mc/
和歌山 利宏

バイクジャーナリスト。バイクメーカーの元開発ライダーで、メカニズムからライディングまで、自身の経験にもとづいて幅広い知識を持つ。これまでに国内外問わず、車両のインプレッションも数多く行なっている。




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