2004 VN2000(VN200A) 試乗インプレッション

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アメリカンというとどれも似たようなデザイン。しかし、このVN2000では新しいトライを姿と走りの両面で見せてくれた。そして思わぬ割り切りのよさにも感動した。

割り切りのある作り込み。こびない姿勢に好感

近年の代表的な動きといえばパフォーマンスクルーザーがアメリカンの中でひとつのジャンルを築いたことだ。そのフィールドでカワサキが出した答えはミーンストリークだった。優れたデザインと走りのスポーティさを強調したライダーの心を揺さぶるライディングフィールは確実にファンを増やしていった。

そして2003年。カワサキはとてつもないことをやってのけるのだ。2気筒で2,053ccという排気量のVN2000のデビュー。ビッグバイクを伝統としてやってきたカワサキとしてみれば、ひとつの必然だったともいえよう。当然といえば当然であり、まさしく期待されて、期待通りに出てきたともいえる。量産車としては初の2気筒2,053ccという記録もさることながら、実際に見て触るとひとつの確信を感じ取ることができる。

こびていないのである。大きいモノは大きいのだから、納得して乗ってくれというメッセージが強烈に伝わってくる作りだ。車重だって決定的に重い。体力・体格が足りないのなら遠慮してくれ!といいたげな雰囲気さえある。なにせ、ライディングポジションが大きい。ハンドルはうんと幅広く、シート座面だってヒップ回りが120cmでも問題がないくらい大きいのだ。すべてを大柄にしてしまったがゆえに小柄なライダーにはちょっと距離が出てしまったかもしれないが、きっぱりと割り切ることで大柄な車体と大らかに走るエンジン特性とのバランスが見事に取れている。

それまでのカワサキというより、これまでの国産アメリカンとはこの点で明確にラインが異なる。2,053ccのバイクで今さらよい子のバイクという枠にとらわれるべきではないと言っているようだ。人と異なることをやるのがポリシーとするのがカワサキの論理であるなら、まさにこれもその代表のひとつに入れられるバイクである。

さて、でかいバイクというとディテールでは大味でちょっと魅力が…、と思われるかもしれないが、実はこの点でもカワサキはしっかりと新しさを演出している。重厚であることをヘッドライトまわりで敢えて強調しているのである。この部分をいわゆる丸目一灯の普通のヘッドライト処理をしていたら、きっと他のアメリカンと差がわかりにくかったかもしれない。乗ってわかるのではなく、見てわかる作り込みの象徴的なひとつの例である。

このヘッドライトまわりの処理は、小排気量のアメリカンでやればギミックととられる可能性も高いが、本当の重厚ぶりを唱うべきVN2000ではもはや必然から生まれた処理であるといってもいいだろう。これが大きなデザインポイントであると同時に、他とは異なるというメッセージだけにとどまらない。クラシカルな雰囲気を出しながらも外観上の質量を前側にセットすることで、ドッシリとしたアメリカンにも躍動感を与えることに成功したのである。カワサキはこんな処理を見せるのがうまい。

2004 VN2000(VN200A) 右横

2004 VN2000(VN200A) 左横
流れるような美しいボディラインはエルゴノミクス(人間工学)に基づいたもの
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柏 秀樹
柏 秀樹

バイク遍歴60台以上、総走行距離100万キロ以上、そして日本中の主要ワインディングロード、林道のほか世界の道を走ってきた経験をもとに2003年に始めたライディング・アート・スクールをリニューアルして2009年から新たにKRSこと柏 秀樹ライディング・スクールを開校。バイクやクルマの安全と楽しさを一人でも多くの人に熱く伝えることを生き甲斐にしている。
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