1969 500SS マッハⅢ インプレッション

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ヨシムラ

コイツのまわりには“バイクが乗り手を選ぶ”“ジャジャ馬”などと、モンスターマシンの雰囲気タップリの形容がつねに飛び交う。そのモデル名は500SSマッハⅢ。今なお語り継がれるその走りに、あらためて直面した。

強烈なパワーバンドを選択するか否か…。右手に集中してアクセルワークを制御しろ!

世界最高速と驚異的な加速力を持って世に送り出され、1960年代のカワサキを締めくくった500SSマッハⅢ(以下マッハⅢ)。クセのある走行性能から“ジャジャ馬”などと呼ばれることも多いが、今回あらためてその走行性能に触れてみよう。

1969 500SS マッハⅢ インプレッション

僕自身、過去にもマッハⅢや同系統の2ストローク・トリプルエンジンを積んだ車両に何回か乗ったことがあるが、今回は久々の試乗。さてと…、まずは“ジャジャ馬”のお手並み拝見とでもいきましょうか。

ところがどうだろう、意外と扱いやすいことに驚いた。おそらく車両のコンディションもよかったのだろう、乗っていて楽しいくらい。もちろんエンジンはピーキーだし、フロントフォークのダンパーの弱さなど気になる点もあるが、それは時代性というもの。マッハⅢの発売当時としては、車体全体はうまくまとまっているのではないだろうか。

1969 500SS マッハⅢ

1969年、500SSマッハⅢは世界一の加速性能と最高速度を実現すべく世に送り出された。事実、当時にしてみれば過激な加速感と高い最高速度は、強烈な印象を放った

1969 500SS マッハⅢ

現在よりも比較的スリムな車体構成となっていた1960年代。500SSマッハⅢも車体幅は広いとはいえない。それに対して、エンジンは大きく、車体から大きく張り出している

1969 500SS マッハⅢ 右横

1969 500SS マッハⅢ 左横

フロント19インチ、リヤ18インチのホイールを装着しスイングアームは短め。現在よりフロント荷重は少ない。それでも、フロントにかかる荷重は大きく、ヘッドパイプ後方には補強が入っている




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