Ninja ZX-6Rインプレッション ワインディングを走行

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ヨシムラ

最近、ラインナップが減少しつつあるミドル・スーパースポーツカテゴリーに、カワサキが放ったZX-6R。ストリートを主眼に置いたミドルスポーツの存在は貴重なもの。その実力と使い勝手を検証してきた!

ミドルスポーツの衰退に待ったをかける存在

現在600ccの排気量を持つミドルスーパースポーツモデルの国内メーカーのラインナップは減少している。2004年ころに600ccスーパースポーツを所有し毎年1万5000km以上走り、そのサイズ感のよさや高い運動性能などを楽しんでいた筆者としては複雑な印象だ。

しかし、カワサキはこのカテゴリーを見捨てていなかった。今まで輸出がメインだったNinja ZX-6Rを国内認定モデルとして導入したのだ。カワサキバイクマガジン編集部から「今回の企画で使う車両はNinja ZX-6Rです」と告げられると、ミドルスーパースポーツ好きとしてはテンションが上がった。

実車は大型バイクの区分に入るとは思えないほどコンパクトな印象。現行ニンジャシリーズ共通のフェイスデザインになったこともあって、ニンジャ400と並んでいると遠目には差がわかりにくいくらい。しかし、カウルの内側には4気筒エンジンや補機類がギッシリと詰まっていて密度が高い。シート高はやや高め。低めのハンドルとの兼ね合いで、スーパースポーツだということを実感するライディングポジションで気合が入る。

なんといってもここがポイント
Ninja ZX-6Rインプレッション シート下
Ninja ZX-6Rインプレッション シート取り外し

ストリートでの運用をメインに考えているということを証明するポイントの一つがシートの取り外し方。一般的にはキー操作でタンデムシートが外れてメインシートはボルト止めとなっている。ただ、ZX-6Rはキー操作一つでメインシートが外れる。メリットはタンデムシートに荷物を積載したままでもバッテリーやETC車載器にアクセスできること。

ヘッドライト照射性
Ninja ZX-6Rインプレッション ヘッドライト(ロービーム)

ロー

Ninja ZX-6Rインプレッション ヘッドライト(ハイビーム)

ハイ

デュアルヘッドライトにはLEDを採用。左右それぞれにロービーム、ハイビーム、ポジションランプが装備されている。ロービームでの照射角は広く、手前まで広く見える印象。ハイビームは遠くまで届くので、夜間走行時の不安は少ない

メーター視認性
Ninja ZX-6Rインプレッション メーター視認性(昼間)
Ninja ZX-6Rインプレッション メーター視認性(夜間)

中央に大型アナログタコメーターをセットした多機能メーターは視認性が高く、ギヤポジションや燃料計、エンジンパワーやトラコンのモード表示などもハッキリ見える。ただし、夜はタコメーターの針がちょっと見えにくいと感じた

ハンドル切れ角
Ninja ZX-6Rインプレッション ハンドル切れ角

ハンドル切れ角は左右角27°。倒立フロントフォークのスーパースポーツとしては一般的な数値だが、Uターンするときなどはもう少しあってもいいのではないかと思うことも。ちなみに正立サスペンションのニンジャ650は32°ある

車載工具
Ninja ZX-6Rインプレッション 車載工具

車載工具はタンデムシートの裏側に収納。といってもその数は少ない。最近のバイクは複雑な電子制御システムなどを搭載しているため出先でトラブルが起きても直せないという実情はあるが、それでももう少し搭載されていたほうが安心感はある

ヘルメットホルダー
Ninja ZX-6Rインプレッション ヘルメットホルダー

左タンデムステップ部にヘルメットホルダーを標準装備。シートを外すなどのアクションをしなくてもヘルメットをロックできるのは便利だ。こういう装備が充実しているのもZX-6Rがストリートでの使用を前提にしている証拠と言えよう

クラッチ操作性
Ninja ZX-6Rインプレッション クラッチ操作性

急なシフトダウンでリヤタイヤが跳ねることを防ぐアシスト&スリッパークラッチにより、クラッチ操作は非常に軽い。また、シフトアップのみだがオートシフターを装備しているのでクラッチ操作の負担は軽減される。レバーが調整式なのもいい

問い合わせカワサキモータースジャパンお客様相談室
電話番号0120-400819 ※月〜金曜 9:00〜12:00、13:00〜17:00(祝日、当社休日を除く)
URLhttps://www.kawasaki-motors.com/mc/
横田 和彦

1968年6月生まれ。16歳で原付免許を取得。その後中型、限定解除へと進み50ccからリッターバイクまで数多く乗り継ぐ。現在もプライベートで街乗りやツーリングのほか、サーキット走行、草レース参戦を楽しんでいる。




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