バルブを交換するだけで最近の純正モデルに採用されているLEDヘッドライトと同等の白光を実現するサインハウスのLEDリボン レヴォ。独自の技術によって従来のLEDバルブを超越した性能を発揮する。
大光量かつベストな配光の新型LEDバルブ
最近では、標準装備されることが多くなったLEDヘッドライト。アフターパーツ市場でも数多くのLEDバルブが発売されている。交換作業も簡単なので多くの人が変更しているが、同時に「光軸が合わない」「ハロゲンのほうが明るい」「照射角が変わり視界が狭まった」「すぐに壊れた」などといった声も聞く。
しかし、サインハウスが新たに発売したLEDリボン レヴォはそれらの不安を払拭する性能を持っている。その秘密の一つは、薄型の基板を採用することで光源の位置を極力ハロゲンバルブに近付けたことだ。
「ハロゲンバルブのフィラメントはバルブの中心で360度に光を放っています。それに近い状態を再現するため、基板をできるだけ薄くしその表裏にLEDチップを配置しています」と語るのはサインハウスの三好史記氏。基板が厚いと光源の位置がズレて、ヘッドライト内の反射鏡(リフレクター)に正しく光が当たらず設計どおりの配光にならない。それをLEDリボン レヴォは薄い基板によって解決したのだ。
ヒートパイプ冷却システム
大光量のLEDチップは高い発熱量を持つ。その熱を効率よく発散させるのがサインハウス独自の冷却システムだ。LEDチップが配置された薄型の基板は熱伝導性が高い銅製で、左右にヒートパイプをハンダ溶着。LEDが発した熱をリボンの名のもとになっている、銅製のフレキシブルヒートシンクに効率よく送り放熱している。点灯時、フレキシブルヒートシンクの温度は50〜60度程度。走行風が入るともっと下がるので、配線やコネクターなど周囲の部品に影響を与えることはない。
だが薄い基板を使うのも簡単なことではない。それは熱問題があるからだ。LEDチップは熱に弱く、150度を超えると壊れてしまう。薄い基板では大光量LEDチップが発する熱を放出しきれず、その温度に達してしまう。そのため一部にはLEDチップ本来のパワーより大きく暗くしている製品もあるほど。いくら白い光になっても明るさが落ちてしまっては本末転倒だ。そこでサインハウスは銅製の薄型基板にヒートパイプを装備し、熱を効率よく後部のリボン(フレキシブルヒートシンク)まで伝える構造とした。それによって発熱量が多い大光量LEDチップの搭載が可能となったのである。
その大光量LEDチップによって得られる光量はハロゲンバルブの約3倍。限りなくハロゲンバルブに近い配光でこれだけの明るさがあれば夜間走行が大きく変わる。とくにハイビームはハロゲンのように幅広い範囲を数倍の明るさで照らしてくれるので、街灯が少ない郊外や高速道路などで積極的に使いたくなる。実際、車検時の光度測定でもハロゲンを凌駕する数値が記録されていて、科学的にも明るさが証明されている。
LEDリボン レヴォは冷却に電動ファンなどを使わないので省スペース性と耐久性にもすぐれている。従来のLEDバルブのさまざまな弱点を克服したLEDリボン レヴォは、新たな夜の走りを提案してくれるスペシャルパーツなのだ。
Ninja 1000
LED RIBBON REVO H7-Type1
ハロゲン
GPZ900R
LED RIBBON REVO H4
ハロゲン
LED RIBBON T10 HYPER
ヘッドライトが白い光になったのに、ポジションランプだけが黄色っぽい光では色のバランスがチグハグに思える。そのためヘッドライトにあわせてポジションランプのバルブもLEDに交換したい。サインハウスではT10ハイパー LEDポジションランプをリリースしている。最大の特徴はヘッドライト並に明るいこと。メインキーをオンにするとポジションランプだけが点くタイプならば、エンジンをかけなくても夜間の駐車場の出し入れなどがスムーズに行なえるほどの明るさなのだ。
横田 和彦
1968年6月生まれ。16歳で原付免許を取得。その後中型、限定解除へと進み50ccからリッターバイクまで数多く乗り継ぐ。現在もプライベートで街乗りやツーリングのほか、サーキット走行、草レース参戦を楽しんでいる。