- 試乗・車両解説
- 2020年7月4日
- カワサキイチバン編集部
- カワサキバイクマガジンvol.72掲載記事(2008年5月31日発売) ライダー:鶴田竜二 写真:武田大祐
前傾姿勢の筋肉質なフォルムに凝縮されるネイキッドの枠を超えた高性能パーツ
Z1000同様にビキニカウルを付けたネイキッド、ZRX1200Rとは、およそイメージが異なる。よりシャープになったZ1000のカウルは、前型より、前後長も薄くなっている
いくら過激な走行性能を追求したといっても、Z1000はネイキッドモデルだ。そのこだわりが感じられる部分がハンドルである。セパレートハンドルを使用せずに、あえてバーハンドルを採用
スポーツ性をアピールするのが、ライダー部とタンデム部がセパレートになったシート。形状も肉薄で、シートからは硬質感がただよう。後方で鋭角的にカットされているのが印象的である
機能面で改良を受けているのは、なにも走行性能だけではない。サイドスタンドも大きな改良を受けた。スタンドをかけると、車両の傾斜角が高い前型に対して、サイドスタンドを変更し、傾斜角を小さくした
メーターは大型アナログタコメーターと液晶パネルの組み合わせ。この組み合わせは、それぞれのレイアウトこそ異なるが、ZX-10Rなどと同様である。液晶パネル内には、速度や走行距離などが表示
フロントブレーキには、ネイキッドモデルながらラジアルポンプマスターシリンダーを採用する。スーパースポーツ並の装備だ。絶対的な制動力だけでなく、ブレーキのコントロール性も追求された
フレームは、しなり剛性をポイントとして改良が加えられた。そのため、エンジンマウント部の変更や、サブフレームを採用するなど、多岐にわたって手が加えられている。フレームは車体サイドのパネル奥に配置
2007年でモデルチェンジしたときの車体設計の思想は“路面からの情報が把握しやすい車体作り”。それを実現するための手段の一つがリヤショックの一新だ。バネレートからリンクまで見直される
前型をベースに改良が加えられたエンジンは低中速域のパワーとトルクにさらなる熟成がなされた。また、単にエンジン特性だけでなく、シリンダー側面にも車体デザインにあった造形をほどこす
前型同様、4本出しサイレンサーが採用される。一見2歩出しサイレンサーのようにも思えるが、サイレンサー上下で2分割されている。後方に向けて広がるテーパー状のデザインも印象的
フロントブレーキにはラジアルマウントキャリパーを採用。ビッグバイクといえども、ネイキッドモデルに採用されるケースは少ない。ローターにはZX-10Rなどと同じくペタルタイプが採用される
リヤブレーキにもフロント同様ペタルディスクを採用。キャリパーは1ポット。また、シートやフロントフォーク同様、ホイールのスポークにはアクセントとしてオレンジのペイントがほどこされる
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