フィット感と操作性、そして高い安全性も備えるライディングシューズ
バイクに乗る時には足元の安全性にも気を付けたい。それを聞いて最初に頭に浮かぶのがプロテクション性能ではないだろうか。その一つがくるぶしのガードだ。転倒時、バイクに足が挟まれる可能性があることから、くるぶしまでカバーしてあるほうが安全性が高い。そこにパッドが入っていればケガの確率はさらに下がる。その課題をエルフ・S17は見事にクリア。またシフトペダルがあたる部分にもパッドがあり、耐久性が考慮されているのもポイントだ。
プロテクション以外にも安全性に大きく関わるポイントがある。それはフィット感だ。何が起こるかわからない公道走行では、瞬間的な操作を必要とする場面に直面することがある。そんな時、シューズが大きすぎて緩かったり、キツすぎて動きにくければトラブルにつながってしまうこともある。だからといって履くたびにヒモをキッチリと締めないと固定されないようなシューズだと、買ったはいいが面倒で履かなくなってしまうのでは?という不安もある。
その不安を払拭するのが足首の調整式マジックベルトと、ダイヤル操作だけで確実に締め上げられるBOAⓇフィットシステムだ。実際に使ってみるとスピーディにシッカリと固定されることを実感。足首はグラつかず、確実な操作ができた。
また立体的なインソールが内蔵されているので踏ん張りが利くのもメリット。コーナリング時の体重移動はもちろん、リッターバイクを駐車場から出し入れする時などにも有効だ。それでいてダイヤルを引くと瞬時に緩み、すぐに脱ぐことができるのもいい。ツーリング先の食堂で座敷に通された時なども、もたつかずに済むのだから、非常に実用的な作りだといえる。また新開発の透湿・防水システムを採用し、天候の変化にも強いというのもうれしい。
カワサキ車にマッチするカラーリングのS17は、カカトとサイドにリフレクターが装備されていて、夜間の被視認性も確保されている。細部まで抜かりのない作りのライディングシューズである。
横田 和彦
1968年6月生まれ。16歳で原付免許を取得。その後中型、限定解除へと進み50ccからリッターバイクまで数多く乗り継ぐ。現在もプライベートで街乗りやツーリングのほか、サーキット走行、草レース参戦を楽しんでいる。