カワサキの名車をZ900RSで再現
ゼファーシリーズやZ900RSをZ1/Z2のフォルムに変貌させる外装キットを販売するドレミコレクション。そのドレミコレクションからZ900RS/カフェ用の新しい外装キットが発表された。それがGPZ900RスタイルとZ1Rスタイルだ。
すでに、ドレミコレクションからは、Z1をイメージしたZ900RS用外装パーツが発売されているが、それらのタンクは純正タンクをベースとしている。したがって、いわゆる丸Zへの外装カスタムが前提となる。そこでドレミコレクションは、外装カスタムの幅をさらに広げるため、スチール製インナータンクを開発してきた。インナータンクにダミータンクをかぶせ、外装パーツを採用することで、特定のモデルのスタイルに変貌させるという取り組みだ。すでに昨年の東京モーターサイクルショーでは、インナータンクのプロトタイプが発表されており、今年に発売することが決まり、現在先行予約を受け付けている。このインナータンクを採用した外装カスタムの一例として同社が製作したのが、GPZ900RスタイルとZ1Rスタイルというわけだ。それぞれの車両は、インナータンクの上にGPZ900RやZ1Rのガソリンタンクをイメージしたダミータンクを被せることで、GPZ900RやZ1Rのスタイルを再現させている。
インナータンクでバリエーションも豊富に
今回、発表されたのはGPZ900RとZ1R、2つのスタイルだが、今後、Z1000MkⅡやZ1000R、そしてレーサーのKR1000などの外装キットの発売も予定しており、それらも同じインナータンクを使ってカスタムすることが可能となっている。つまりインナータンクさえあれば、GPZ900RスタイルとZ1Rスタイルと合わせて5種類のスタイルに容易に変えることができるというわけだ。
インナータンク、そしてそれぞれの外装キットともにボルトオンでの装着が基本となっていて、GPZ900Rスタイルではカウルステーも付属されている。ボルトオンでの装着が可能なので、いつでもノーマルのスタイルに戻せるというわけだ。なお、Z1RスタイルはZ900RSカフェ純正のカウルステーをそのまま利用してZ1Rスタイル用ビキニカウルを取り付ける。
憧れのスタイルがZ900RSで楽しめる
GPZ900Rや空冷Zシリーズの実車を今から手に入れるとなると高額であり、新しい技術が次々に投入される中、当時最先端技術も色あせていくのは事実。それらを味としてとらえるか否はオーナー次第だが、もし当時のスタイルを大切にしつつ、現在の性能を体感したいのであれば、ドレミコレクションが提案する車両も一つの選択肢として挙げることができる。ドレミコレクションのZ900RSをベースとする外装カスタムマシンは、車体も軽くて扱いやすく、トラブルの心配も少なく、安心して楽しめる。ビギナーはもちろんのこと、女性ライダーやリターンライダーにもお勧めの外装カスタムといえるのだ。
また、ドレミコレクションではZ900へ外装カスタムを適合させることも検討中とのこと。Z900なら新車の販売価格もZ900RSより安くなるため、こちらの実現にも期待したい。
GPZ900Rスタイル
GPZ900Rスタイルの大きな特徴は、アッパーカウルやサイドカバー、テールカウルにドレミコレクションのGPZ900R用リプレイス外装を用いていて、これらのパーツは実車のGPZ900Rとほぼ同寸となっていることだ。このリプレイス外装は、写真ではサイドカバーとテールカウルが一体のシングルシートとなっているが、外装キットとして発売を予定しているのはノーマルと同じダブルシート仕様になる。なお、サイドとアンダーカウルの発売の予定はない。
Z1Rスタイル
Z1Rスタイルのビキニカウルは実車とほぼ同寸だが、タンクやサイドカバー、テールカウルは、Z900RSに適合させるため、寸法は調整している。ビキニカウルのステーはZ900RS カフェの純正品をそのまま使用しており、Z1RスタイルはZ900RSカフェをベースとするのが推奨される。なお、写真の車両に関しては、前後ホイールにドレミコレクションが扱うモーリスの18インチマグホイールが装着されている。ドレミコレクションいわく、18インチにインチアップした方が、見た目のバランスもよくなるそうだ。
インナータンク
インナータンクの容量は14ℓで、必要最低限の容量は確保されている。また、タンクキャップと燃料ポンプは純正品を流用するため、タンクキャップ用キーもそのまま使える。
インナータンクの発売は今年の夏ごろに予定しており、現在はその先行予約を受け付けている。インナータンクの価格は、先行予約期間中は3万9,800円(税別)で、7月以降は4万9,800円(税別)となっている。また、先行予約の際にはアンケートに協力いただいていて、購入希望の多い車種の外装キットから発売する予定だ。なお、すでにZ1タンクカバーは生産中である。