ヨシムラ
空から引っ張るがごとき車体安定性を追求
「ANY ROAD, ANY TIME」をコンセプトに、あらゆる路面状況でライディングの楽しさを提供することを目的に開発されたヴェルシス1000SE。すぐれたレスポンスと扱いやすさを追求する並列4気筒エンジン、電子制御サスペンションをはじめとした先進の装備で、ソロ/タンデム時を問わず、ワインディングやロングツーリングなどさまざまなシチュエーションでのライディングを楽しめることを目指している。
その2021年モデルには、バイクでは初となるショーワ“スカイフックテクノロジー”を組み込んだ、新しい電子制御サスペンションを採用。走行性能と快適性をさらに高めたとしている。
ここで出てくる“スカイフック”という表現は国産車ユーザーには聞きなれない言葉かもしれないが、2013年にドゥカティ・ムルティストラーダで初めて採用されたテクノロジー。文字どおりバネ上重量がフックで空から支えられているかのように、車体姿勢が安定した状態を追求するという技術となる。
キモとなるのは路面の凹凸によってタイヤが受ける衝撃を吸収して、車体姿勢の変化を最小限に抑えるようサスペンションの減衰力を調整する点。挙動変化を最小限に抑えることができるので路面保持力やピッチング(とくにタンデム走行時)の抑制、高速走行時の安定したステアリング、雨天時の接地感向上といった、よりハイレベルな安定感が得られるという。
また、従来モデルから引き続き、IMU(イナーシャルメジャメントユニット:慣性計測装置)による数々のライディングアシスト電子制御システム、エレクトロニッククルーズコントロール、フルカラーTFT液晶スクリーン、コーナーリングライト、グリップヒーター(一部の導入国ではアクセサリー設定)、Bluetoothによるスマートフォン接続機能を採用する。
気になる発売時期だが、2020年10月中旬からヨーロッパでの発売を予定している。導入国としては欧州、日本、米国、その他となる。