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ヨシムラ

MTMカワサキ

ベルギー発のレーシングチームであるMTMカワサキは、2021年のスーパースポーツ300世界選手権のワールドチャンピオンであるアドリアン・ウエルタス(Adrián Huertas)との契約を更新し、2023年シーズンはスーパースポーツ世界選手権カテゴリーでレースを行なうことを発表した。ウエルタスはルーキーイヤーで将来的にはさらによい結果が得られる可能性を示したことで、このカテゴリーのチームで2年目を迎えることになった。

ところで、本記事で触れられている各レースについてはカワサキイチバンでも触れる機会が少なかったため、ここで改めて解説をしておきたい。スーパースポーツ世界選手権とスーパースポーツ300世界選手権はスーパーバイク世界選手権と併催されているが、それぞれ別カテゴリーのレースだ。

スーパースポーツ世界選手権(WorldSSP)は4気筒600cc以下、3気筒675cc以下または2気筒750cc以下の4サイクルエンジンを採用する市販用(公道用)モデルをベースにしたマシンで競われるレースとしてスタートした。しかし、これらの排気量のモデルが減少したことを受けて、現在ではスロットルの開度制限などを設けた765~955ccのマシンも参戦している。カワサキ車はNinja ZX-6Rが参戦している。

スーパースポーツ300世界選手権(WorldSSP 300)はFIMが指定する条件を満たす4サイクル1~2気筒エンジンを採用するマシンで競われるが、そもそもはスーパーバイク世界選手権に参戦するライダーを育成する目的でスタートしたレースとなる。またレース名に『World』の名称を冠するがヨーロッパだけで開催されている。参戦車両は現在だとNinja 400のほか、他車だとヤマハ・YZF-R3やKTM・RC390Rが指定されている。

さて、MTMカワサキのNinja ZX-6Rで参戦することになったウエルタスは、昨年の結果を改善するという目標 (最高は7位フィニッシュ)を明確にし、トップで戦えるように努めることになる。シーズン中のすべてのレースでチームとライダーの両方が、過去1年間でより多くの知識と経験を積み、現在、新しいシーズンの相互の挑戦に向けて準備を進めているところとのことだ。

MTMカワサキのスーパースポーツ300世界選手権は、2020年のワールドチャンピオンであるイェフライ・ベイス(Jeffrey Buis)がチームに復帰し、さらにロリス・フェネマン(Loris Veneman)が加わってチームが完全なオランダのチームとなり、2022年のチームタイトル防衛を目指すことになる。

MTMカワサキ

ベイスはチームから1年間離れた後、再びチームに戻ってきた。3年間スーパースポーツ300世界選手権シリーズで7回のレース勝利、13回の表彰台、1回の世界選手権チャンピオンを達成することを可能にした魔法を取り戻すことを目的としている。その可能性は確かにあり、チームはベイスのプレシーズン中に、これまでとまったく異なるバイクで復帰するのを助けることになる。

ベイスのチームメイトとなる16歳のロリス・フェネマンはホームレースであるアッセンでチームデビューをはたすことになる。フェネマンは2022年にはノーザン・タレント・カップを戦い、フロントグループで戦う重要な経験を積みながら、いくつかの素晴らしいパフォーマンスを発揮してシーズンを総合4位で終えている。フェネマンは今回チームに加わる機会を利用して2022年のスーパースポーツ300世界選手権でレースを行なう準備のためにも、これからのプレシーズンが重要となる。フェネマンの目標は、チームでの最初のテストでできるだけ多くの経験を積み、チームスタッフやチームメイトから素早く学び、そしてできるだけ早くレースでポイントを獲得できるようにすることだ。

アドリアン・ウエルタス選手

「2023年シーズンもスーパースポーツ世界選手権でMTMカワサキに参加する、と発表できることを非常にうれしく思います。最初のシーズンは浮き沈みがありましたが、私はチームと彼らが行なっている仕事を強く信じており、今シーズンは協力して多くのことを改善できると信じています。チーム全員とは3年目になりますが、最初のテストを開始し、シーズンを通して競争力を発揮し、大きな目標に向かって戦うという明確な目標を持って取り組むのが待ちきれません。私たちはススーパースポーツ300世界選手権で一緒にやり遂げましたが、スーパースポーツ世界選手権でも一緒にやるときが来ました。ルド(Ludo)、カワサキ、そしてすべてのスポンサーと家族に感謝したいと思います。Ninjaと一緒に順調に進み、目標を達成するのが待ちきれません」

イェフライ・ベイス選手

「2023年に再びMTMカワサキに乗れることをうれしく思います。ルド、カワサキ・ベネルクス、カワサキ・ヨーロッパが300クラスで自分自身を証明する機会を与えてくれたことに感謝します。昨シーズンは私にとって本当によいシーズンではありませんでした。いくつかのミスがあり、スーパースポーツ世界選手権ではすべてがうまくいかなかったです。そのため、スーパースポーツ300世界選手権に戻ることができてうれしいです。2023年の目標は明確かもしれないですが、準備するためにできる限りのことをするつもりです」

ロリス・フェネマン選手

「この機会を与えてくれたMTMカワサキのチームとスポンサーに本当に感謝したいです。全速力で前進しているし、しばらくの間フィジカルの準備をしてきたし、私の学校も計画に大いに役立っています。ノーザン・タレント・カップから素晴らしい一歩を踏み出しました。スーパーバイク世界選手権と一緒のパドックに入るのをとても楽しみにしています。新しいバイクと新しいトラックで多くのことを学ばなければなりませんが、チームは非常に経験豊富ですし、もちろんイェフライという元世界チャンピオンがいて、彼と一緒に走るのが待ちきれません。2023年4月末の開幕戦は、私のお気に入りのアッセンサーキットで行なわれますが、その前に、個人練習やチームとの準備で多くのことを準備し、アッセンのスタートで可能な限り競争力を発揮するつもりです」




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