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ヨシムラ

2022 スーパーバイク世界選手権第8戦 カワサキレーシングチーム

10月8日・9日に開催された2022年スーパーバイク世界選手権第9戦ポルティマオで、カワサキレーシングチーム(KRT)はコンスタントに表彰台を獲得し、ポイントを積み上げていった。

まず初日の8日に開催されたレース1。KRTのジョナサン・レイ選手はレース開始前から絶好調で、前日の金曜日の予選では1分39秒610のコースベストを記録。今季5度目、通算40回目のポールポジションを獲得した。今回はSCQ予選タイヤが用意されていなかったが、レイ選手はこれまでの記録を更新している。そしてポールポジションから好スタートを切ったレイ選手は最初の5ラップをリードしたが、その後、トプラック・ラズガトリオグル選手に抜かれてしまった。そして残り5周となったところでアルヴァロ・バウティスタ選手が現れ、その後はらんだためレイ選手は一時2番手に復帰した。しかし、次の周のメインストレートでバウティスタ選手がレイ選手をパスし、レイ選手は3位でチェッカーを受けた。

同じくKRTのアレックス・ロウズ選手は金曜日に開催されたスーパーポール予選で好調で、1分39秒859を記録してレイ選手と並んで1秒40を切る3番手スタートを獲得した。レース1の1周目は2番手でフィニッシュラインを通過したが、次のラップでは4番手となった。そしてA・バッサーニ選手(ホンダ)とバトルを展開。タイム的にはトップ4まであと0.091秒と迫ったが、5位フィニッシュとなっている。

続く10月9日(日)。全長4.592kmで起伏に富んだアルガルベ国際自動車サーキットは、今回もファンを楽しませるとともに、KRTライダーにとっても大きなチャレンジとなり、最終日の2レースは緊迫した展開となった。

日曜日の午前中に行なわれたスーパーポールレースでは、レイ選手とロウズ選手がスタートから激しくプッシュ。レイ選手は4周目に1分40秒135のラップレコードを記録し、トップのラズガトリオグル選手、バウティスタ選手の2台に迫った。この結果、レイ選手は3位、ロウズ選手は4位でゴールした。

レース2では、レイ選手がトップを走るラズガトリオグル選手を逃すまいと、1周目のダウンヒルヘアピンでラズガトリオグル選手をパス。その後、レイ選手はレースをリードしながらペースをコントロールし、終盤の重要な局面でタイヤを温存しようとした。しかし、ラズガトリオグル選手や優勝したバウティスタ選手に抜かれた後は優勝争いに加わることができず、結局ポルティマオで3回目となる3位を獲得した。

ロウズ選手はルーベン・リナルディ選手(ホンダ)に抜かれるまで4位をキープ。レース終盤ではリナルディ選手に追いつき、再び4位となってゴールを迎えた。

第9戦終了時のポイントランキングは、バウティスタ選手が448、ラズガトリオグル選手が392、レイ選手が366、リナルディ選手が232、ロカテリ選手が196、ロウズ選手が189となっている。

気になるシーズンチャンピオン争いだが、現状でレイ選手とランキングトップのバウティスタ選手との差は82ポイント差。スーパーバイク世界選手権は1大会につき3戦(レース1、レース2、スーパーポールレース)が開催されており、レース1、レース2は1位に25ポイント、スーパーポールレースは1位に12ポイントが与えられる。残り3大会12戦すべてでレイ選手が優勝すれば186ポイントが加算されて合計552ポイントとなるが、バウティスタ選手が同じく3大会12戦で105ポイント以上を獲得すれば553ポイントとなり、レイ選手は7度目のチャンピオンの座に輝くことができなくなる。こうなるとシーズンチャンピオン争いでレイ選手はかなり厳しい立場となっているが、残りシーズンでのレイ選手、ロウズ選手両名の活躍には注目したいところだ。

スーパーバイク世界選手権のライダーたちは本戦で2022年でのヨーロッパでの戦いを終え、2022年10月21日から23日にかけてアルゼンチンのサン・フアン・ビリカム・サーキットで開催される3つの「長距離」イベントの第1戦に乗り込むことになる。

日曜日の日程を終えたKRTライダー両名からのコメントは以下のとおりとなる。主に日曜日のレース内容となる点はご了解いただきたい。

ジョナサン・レイ選手

「今日は本当に限界でした。レース2では上位にいたとき、タイヤをマネジメントするために少し後ろに下がり、あまりリスクを冒さないようにしていました。でもアルヴァロが追い上げてきて前に出たとき、彼のペースが速かった。またトプラックが、アルヴァロのリズムを少しでも乱そうと焦っているのもわかりました。そのおかげで私は戦いに参加することができましたが、彼がコースを確保した途端、もういなくなってしまいました。そしてトプラックが戻ってくるかもしれないと思い、自分のリズムをキープしたのですが、十分ではありませんでした。T14は本当に大変で、進入も周回も、そしてタイヤがだめになってからはもっと大変でした。しかし悔いはありません。ベストを尽くしましたが、もっと上のライダーに負けただけです」

アレックス・ロウズ選手

「今日はよかったですね。朝のウォームアップでフロントフォークを少し変えてみたら、いい感じになりました。スーパーポールレースではジョナサンに追いつき、彼より少し強いと感じました。レース2ではマシンをそのまま使用してみましたが、燃料を満タンにして走ったところ、すぐにフロントが大きくロックしてしまい、5、6周は走ることができませんでした。そのせいで上位陣と一緒に走ることができなかったですね。レース中盤以降、上位にいれば、後半はジョナサンと同じペースで走ることができました。それを除けば、私はハッピーなはずです。最後までプッシュして、リナルディに追いつくことができましたし。マシンのフィーリングはいいので、あとは改善を続けるだけです」

問い合わせカワサキモータースジャパンお客様相談室
電話番号0120-400819 ※月〜金曜 9:00〜12:00、13:00〜17:00(祝日、当社休日を除く)
URLhttps://www.kawasaki-motors.com/mc/



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