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無人コンパウンド・ヘリコプター「K-RACER」の飛行試験に成功

川崎重工は、10月7日、北海道大樹町多目的航空公園において、無人コンパウンド(複合型)・ヘリコプター“K-RACER”の飛行試験に成功したと発表した。

K-RACERは、メイン・ローター(直径4m)のほか、テール・ローターの代わりに左右両舷に主翼とプロペラを配置する“コンパウンド(複合型)・ヘリコプター”と呼ばれる特殊な形態の試験機となっていて、左右のプロペラによりメイン・ローターの回転に伴うトルクを打ち消すとともに前進推力を発生させる。また、前進飛行では主翼が揚力を分担することで、メイン・ローターの負担を減らし、従来のヘリコプターでは達成できない高速飛行が行なえることをコンセプトとしている形態だ。

無人コンパウンド・ヘリコプター「K-RACER」の飛行試験に成功

とくにトピックスとなるのは、K-RACERは川崎重工の航空宇宙システムカンパニーが開発し、動力源はモーターサイクル&エンジンカンパニーおよび技術開発本部の技術シナジーにより、Ninja H2Rのスーパーチャージドエンジンを搭載する点だ。1〜2人乗りの軽量ヘリコプターと同等レベルの300psを確保していること、軽量コンパクトなこと、そして社内でのシナジー効果を期待しての採用だと思われる。

2021年モデル Ninja H2R
Ninja H2R

ちなみにこの複合ヘリコプターという概念自体は古くから存在する。ヘリコプターは構造上、最高400㎞/h程度、実用300㎞/h程度とされているが、ヘリコプターの速度向上のため現在でも各国の航空機メーカーが研究を重ねている分野でもある。

そこで川崎重工はK-RACERで従来型では達成できない高速化を目指すため、無人試験機による技術実証を行なっている。今回の飛行実験では自律制御による安定した飛行を確認することができたとしている。

今回の試験で得られた成果は、有人/無人のヘリコプターをはじめとしたVTOL(vertical take-off and landing /垂直離着陸機)機、および各種サービスと連携した航空機運航システムの開発などに活用することを目指すとのことだ。

※Kawasaki Researching Autonomic Compound to Exceed Rotorcraftの頭文字を取って命名

川崎重工: 無人コンパウンド・ヘリコプター「K-RACER」飛行試験




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