カワサキ特派員

巷にあふれるカワサキネタを特派員がレポート

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Z750ターボは、ターボ車としては、他メーカーに遅れて登場した。だが、排気量が738ccともっとも大きかったこともあり、加速性、最高速とも群を抜いていた。国内発売は1984年。僕は雑誌社の依頼を受けてこのモンスターマシンのインプレッションをすることになった。

「はたしてどんなふうに加速するんだろう?」と期待と不安を抱えて箱根へ向かった。高速でまずは体験。わずか3,000rpmあたりからメーターパネル上のターボメーターが作動し始める。そして、そのままアクセルをグイッと開けると空冷並列4気筒は豹変、身体を置いていかれるほどのパワーで加速したのだ。

とここまではいい。問題はワインディングに入ってからだ。コーナーの途中だろうがおかまいなしに設定回転に入ると過給が始まってしまうものだから、飛び出しそうになってしまうのだ。安定性が高くハンドリングも素直だったからことなきを得たが、それからは低回転コーナリングに終始するハメになってしまった。日本の道じゃ性能を引き出せないなと正直思ったが、案の定、数年で姿を消すこととなった。でも、個性的で強烈なインパクトを与えたのは事実だ。

ちなみに、Z750ターボに装着されたターボチャージャーは日立製。真偽のほどは定かじゃないけれど、ホンダCX500ターボがIHI製だったことから最初はIHIに依頼したらしい。でも「川重さんで作れるでしょ」と断られたとか。

栗栖国安

東京生まれの昭和世代バイク乗り。プレスライダーから広告制作会社勤務を経て、27歳でバイク雑誌業界に足を踏み入れる。以来、ニューモデル試乗からツーリング紀行まで幅広く(?)活動している。






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