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ヨシムラ

2010年10月の登場以来、リッタークラス・スポーツツアラーの確固たる地位を築いてきたNinja 1000(欧州名Z1000SX)。長距離ツーリングの快適性を追求しながらも、スポーツ性能を損なわない抜群のパッケージングをもとに、多くのライダーを魅了してきた人気モデルである。その2017年モデルが、現在ドイツ・ケルンで行なわれているインターモト2016にて発表されている。

発表されたのは、欧州一般仕様のABSモデルで、2014年モデル以来3年ぶりの大幅な刷新が施されている。もともと大柄だったNinja 1000のフェアリングだが、新形状となったスクリーンやフレームまで覆うサイドフェアリングなどによって防風性能をさらに向上させている。またNinja-ZXシリーズのエッジの効いたフロントマスクのデザインエッセンスがNinja 1000にも色濃く反映されており、同じNinjaファミリーであることの主張を垣間見るポイントと言えるだろう。またスポーツツアラーモデルで初めてLEDヘッドランプを採用し、ロービームで1.5倍ワイドに、ハイビームで1.4倍遠くまで照射範囲が拡大している。

その他の外観上の変更点として、フロントウインカーの張り出しが少なくなっていたり、テールランプおよびリヤウインカーの形状が一新されている点も見逃せない。またシート形状も大きく変更されており、ライダーシートはより幅広となり、パッセンジャーシートはウレタンが3mm厚くなりさらに25mm長さを延長。ほか前方に厚みを持たせる形状とするなど、ライダーとパッセンジャー双方の快適性向上が追求されている。

エンジンに関しては、基本的な仕様は変わっていないものの、よりスムーズなパワーデリバリーとコントロール性を目指してセッティング変更がなされているほか、アシスト&スリッパークラッチも先代に続き継続して採用する。

その他電子制御関連ではZX-10RやH2などに採用されている、KCMF(カワサキコーナリングマネージメントファンクション)を初採用。最新のIMU(慣性計測装置)とともに、ライダーの快適性や安全性をサポートする機能を手に入れた。排気システムはユーロ4への対応が謳われている以外変更点は見受けられない。

また今回の変更では、Ninja 650と同様にインストゥルメントパネルも一新された。アナログ式タコメーター(デザインはNinja 650と異なる)を中央に配置し、左側に電制系の各種インジケーター、右側にデジタル式ディスプレイ(ギヤポジションインジケーター付)がレイアウトされている。また長距離ツーリングに欠かせないパニアシステムなどのオプションアイテムはさらに洗練され、グラブバーの形状変更とともに最適化が図られている。

販売に関してはNinja 650 ABSZ1000 ABS同様、現在国内販売に向けて調整段階にあるとのこと。そのため販売時期・価格等は未定である。


2017年モデル Ninja 1000 ABS (ZX1000W)※欧州一般仕様


オフィシャルビデオ



スペック一覧

車名(通称名) Ninja 1000
マーケットコード ZX1000W
全長×全幅×全高 2,100×790×1,185/1,235(mm)
軸間距離 1,440mm
最低地上高 130mm
シート高 815mm
トレール 102mm
エンジン種類/弁方式 水冷4ストローク並列4気筒/DOHC4バルブ
総排気量 1,043cm3
内径×行程/圧縮比 77.0×56.0(mm)/11.8:1
最高出力 104.5kW(142PS)/10,000rpm
最大トルク 111N・m
始動方式 セルスターター
点火方式 デジタル
潤滑方式 ウェットサンプ
燃料供給方式 フューエルインジェクション(φ38mm×4 オーバルサブスロットルバルブ)
トランスミッション形式 常噛6段リターン
クラッチ形式 湿式多板
ギヤ・レシオ 1速 2.600(39/15)
2速 1.950(39/20)
3速 1.600(24/15)
4速 1.389(25/18)
5速 1.238(26/21)
6速 1.107(31/28)
一次減速比 1.627(83/51)
フレーム形式 アルミツインチューブ
懸架方式 倒立・テレスコピック(41mm)
ホリゾンタルバックリンク
ホイールトラベル 120mm
144mm
タイヤサイズ 120/70ZR17M/C 58W
190/50ZR17M/C 73W
ブレーキ形式 デュアルディスク(外径300mm)
セミフローティング・ペタルディスク
デュアルラジアルマウント、モノブロック、対向4ポッド
シングルディスク(外径250mm)
ペタルディスク
シングルピストン
車両重量 235kg
燃料タンク容量 19L
乗車定員 2名



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